虹海 総合支援ステーションから!

総合支援ステーションでは、病院と、患者さんやご家族、地域の医療機関の皆様をつなぐ架け橋です!お気軽にご相談ください!!

第251回 統合失調症の治療〜この病気と上手に付き合うために②〜

雨は続いていますがなんだか暖かいですね。台風も発生したと!
毎朝どれを着ようかと、服選びに戸惑います。

前回、統合失調症と上手に付き合うためにご家族ができることについて、お伝えしました。その中で、「再発のサインを知っておきましょう」という項目を記載いたしました。

統合失調症は服薬することで再発率を低下させることが実証されています。
しかし毎日、毎食必ず服用できるかというと、なかなか難しいものです。

さらに言えば、処方どおりにお薬を服用していても、再発することがあります。
治療の難しさもそこにあるといえます。

再発しても早めに察知することができれば、症状がひどくなるのを防ぐことが可能です。
どんな病気も「早期発見 早期治療」が大切なんですね。


ところで再発のサインは、日常のちょっとしたことです。
もちろん統合失調症の患者さんご本人が一番よく分かるような“ちょっとしたこと”ですが、患者さんは我慢強い方が多く、言葉にしてご家族へ伝えないことがあります。

また時に、ご本人が気づくより、家族や周囲の人々のほうが早く気づくことがあります。周りに言われて初めて『そういえば…』と気づかれることもあります。

普段の生活ぶりとちょっとずれているな、と感じたら、ご家族や周囲の方は、こんな言葉で患者さんに伝えてみてはいかがかと思います。

●ゆっくり休んでいいよ ⇒眠れていないようだ、疲れているようだとご家族が感じたとき。
●今、決めなくていいよ ⇒今やらなくてもいいことは先のばしにしましょう。調子が良くなった時に決断しようと伝えましょう。


また再発のサインとして、テレビや通りの音など周囲の音に敏感な時期もあります。●静かな空間を提供する ことも、対処法の一つとなります。

3日間眠れなかったら、それは再発の危険が高まっているといえます。早めに主治医へ相談してみましょう。主治医と対処法について話し合うことも、対処法の一つです。


 再発のサインとその時の対処法について、調子の良いときにご本人から話を聞き取っておき、いざというときにご家族・ご本人が慌てず対処できるようにしておくことをお勧めします。お互い楽になるからです。