虹海 総合支援ステーションから!

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第163回 うつ病へのサポート〜サポートされる家族の方へ〜 その① 「気づく」

10月に入り、暑かった日ともサヨナラかな、と思っていましたが、
日中は30℃を越える気候が続いています。
昨日は台風が九州北部を通過し、どうなることか、と思っていましたが、
ここ唐津市内は大きな被害は無かった様子です。
真夏の様な気候は続いていますが、
1日の寒暖差は段々と大きくなってきました。
皆様におかれましては、くれぐれもお体の方をご自愛ください。


今回より、『うつ病へのサポート』というテーマで、
うつ病の患者さんと暮らしておられるご家族へ向けて、
「いつ、どんな形でサポート出来るのか」について
お伝えしていきたいと思います。


厚生労働省が3年ごとに全国の医療施設に対して行っている
「患者調査」によると、
平成8年には43.3万人だったうつ病等の気分障害の総患者数は、
平成20年には104.1万人と9年間で2.4倍に増加しました。
「患者調査」は、医療機関にかかっている患者数の統計データですが、
うつ病患者の医療機関への受診率は低いことがわかっており、
実際にはこれより多くの患者さんがいることが推測されます。


うつ病にかかっていても、医療機関に受診していない人が多い状況にあり、
早い時期に不調に気づき、専門医に適切に受診できることが重要です。
また、うつ病治療においては、ご家族のサポートが
患者さんにとって何よりも大きな支えになります。
うつ病にかかると様々な症状が現れます。
このようなうつ病の症状について
全てを理解していなくても、うつ病に気づくことは出来ます。
ポイントになるのは、日常生活の変化です。
そのポイントを3つ挙げます。


① 日常生活の変化に気をつけてください。
  うつ病の症状で最も辛いのは、これまで普通に出来ていた
  日常生活が思うように出来ないことです。
  一緒に生活しているご家族だからこそ、患者さんの変化に気づけるのです。


② 体の症状について、確認してみてください。
  うつ病は心と体の両方に症状が現れます。
  心の症状は気づきにくいかもしれませんが、
  体の症状は患者さんも不調を自覚しやすいので、
  まずは、体の症状から聞かれてください。


③ 逆の症状が現れることもあります。
  眠れない、食欲が無い、落ち込んでいるという
  症状はうつ病でよくある症状ですが、
  時に寝過ぎ、食べ過ぎのような逆の症状が現れることがあります。


少しでも「様子がおかしいな・・・」と感じたら、
すぐに専門医の診察を受けられることをお勧め致します。