虹海 総合支援ステーションから!

総合支援ステーションでは、病院と、患者さんやご家族、地域の医療機関の皆様をつなぐ架け橋です!お気軽にご相談ください!!

第172回 認知症について〜症状別対応法①〜

 新年を迎え寒い日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
寒さに加え乾燥することで、風邪や感染症が流行しやすい時期です。
うがい手洗いをこまめにし、予防につとめましょう(*^−^*)

さて、以前からお話ししています「認知症」について引き続きお伝えしたいと思います。
症状別の対応法についてご紹介していきますが、今回は、「軽度のものわすれ」に対する対応法についてお伝えします!

もの忘れは全ての認知症の患者さんに多かれ少なかれ出現する普遍的な症状です。生活する中で、「そんな約束はしていない」「そんな電話は受けていない」と周囲の方と言い争いになることもしばしば出てきます。たまに顔を合わせる方にとっては、「まさか認知症とは」「まだ軽い認知症」と思われる方にとっても、一緒に住んでいるご家族であれば気が滅入ることも出てきます。
ご家族も辛く、ご本人も苦しんでいます。そんな苦しみを少しでも軽減できれば幸いです(^−^)

① 周囲からの指摘や叱責には過剰に反応しがち!

ご本人も「なんだかおかしいな」ということは気づいているんです。自分の中で何かおかしなことが起こっていることに不安であり、同時に認めたくない気持ちも抱えておられます。

② 面倒がらない、叱らない、無理に訓練しようとしない

できない体験が積み重なると、誰しも自信を失いますし、辛い思いばかりが後に残ります。

③ いっそう強い信頼関係を

*顔を見てにこやかに対応する
*メモを活用する!大事なことは同じ場所に貼るなどの対応を!
*規則正しい生活パターンを作る
*物の置き場所を決める
*何度も同じことを言う場合は、さりげなく他に気分を変えられるように工夫してみる

④ 火の始末にはくれぐれもご注意を!!

今までされてきた習慣として家族を思いやる気持ちはいつまでも残るものです。帰りが遅いご家族のために「何か作っておこう」とされることがあります。しかし、「鍋に火をかけた」ということを忘れてしまうことも当然ながら
あります。火事になる前に対応することで、ご家族の安心感、ご本人のできることを維持することに繋がると良いですね^^
今は、IHなど火をつかわないものやセンサーがついたものも多く販売されています。早めの対応が望ましいと思います♪


今まで成長を見守ってくれて両親、祖父母、叔父叔母など先人の方々の老いを見届けることを辛いこともあります。
しかし、今までの感謝をお互い優しい心で伝えていきたいものです。
少しの気持ちの切り替えで変わることもあります。上記の対応法を取り入れてみてはいかがでしょうか??
それでもどうしても苦しいとき、あなたは1人ではありません!!
近所の方や行政の方、私たち病院スタッフもあなたの苦しみに少しでも寄り添いたいと思っています。
何か変わらないかもしれませんが、安心感や心が楽になることもあるかもしれません。遠慮なく頼ってくださいね^−^

次回は、中等度のもの忘れに対する対応法をご紹介します!!