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第229回 レビー小体型認知症〜症状と適切な対応②

日中は汗ばむ陽気の日が増えて来ました。先日は、季節はずれの台風の影響で雨風が強かったですが、皆様の地域は大丈夫でしたか?気候の変化に体がついていかず、体調を崩しやすい時期ですので、体調管理には気をつけていきましょう。

さて、引き続きレビー小体型認知症の症状と適切な対応についてお話していきます。

特徴的な症状として、見えないものが見えたりする“幻視”や、見たものが違うものに見えたりする“錯視”があります。思い違いから発展した“妄想”がみられることもあります。
例えば...
幻視:ネズミが這い回っている、知らない人が座敷に座っている、虫が飛んでいる
錯視:ハンガーにかけてある洋服が人に見える、廊下が波打って見える
妄想:夫が見知らぬ女性と仲良くしているなどの嫉妬妄想

☆対応方法☆
・暗い場所で起きやすい⇒蛍光灯を白熱灯に変え、室内の明るさを統一する。
・周囲から目立つものは置かない⇒壁紙の模様をシンプルに、壁に洋服をかけない。
・強く否定したり、感情的な対応はしない⇒幻視や妄想は本人にとっては現実のもの。「悪さはしないから大丈夫」など安心できるような声かけをする。
・多くの幻視は近づいたり触ったりすると消えることが多い⇒実際に近づいたり、触ったりする。
・妄想はイライラや怒りを伴うことが多い⇒言葉での理解は難しいため、優しく手を握ったり、軽く背中をトントンしてあげるなど、本人が心落ち着けるようにする。ただし、家族や介護者が妄想の対象となった場合、少し距離をとることで妄想が軽くなることもある。

症状は人それぞれ出現の仕方が異なるため、望ましい対応方法も一つではありません。家族や介護者が楽に介護が継続できるよう、主治医や担当ケアマネージャー、施設スタッフなどへ相談しながら、適切な方法を見つけていきましょう。