虹海 総合支援ステーションから!

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第198回 認知症について〜『拒否』介護サービス拒否への対応方法②〜

梅雨が明け、暑さが一段と厳しくなってきましたが、体調管理は大丈夫でしょうか?
今の時期が、一番熱中症になりやすいとテレビでも注意喚起しているのをよく見ます。外出の時だけでなく、家の中でも熱中症になったり脱水になったりすることがありますので、十分にお気をつけ下さい。

さて、前回の続きで介護サービスに対する拒否への対応方法についてです。

①家族や周囲の人たちが、根気よく色々な工夫をしながらサービス利用につなげようと働きかけること。
慣れるまでの間、戸惑ったり、混乱したりするかもしれませんが、工夫しながらサービス利用を継続することで、患者さんとご家族の生活が安定していきます。
病気が進行してからのサービス利用は混乱も大きく、リハビリの効果も少なくなりがちです。介護サービスを利用した新しい生活パターンに早く慣れてもらい、予防的な効果も期待しながら、早期からのサービス利用が望まれます。

②施設などの専門家を信じてまかせること。
患者さんが過ごしやすく、楽しめるように色々な工夫をしてくださいます。患者さんが慣れるのに時間はかかりますが、信じて任せてみることも大切です。

③事業所の選択
基本的にはご家族が、患者さんが好みそうなサービス事業所を選択してあげてください。見学に行ったり、職員さんの話を聞くことも参考になるでしょう。
患者さんと年齢や状態が同じような患者さんが多い、行っている活動が患者さんに合いそう、働いている職員さんが楽しそうなどは大切なポイントです。

④施設に慣れるために
患者さん一人で参加するのに不安がある場合、最初はご家族が一緒に行って、しばらく施設で過ごす方法が有効です。慣れてきたら、徐々に一緒にいる時間を減らしていきます。

⑤見学を嫌がる場合
事前に見学を伝えておくと身構えてしまうので、散歩の途中で施設の前を通りかかり、「楽しそうだから、のぞいてみましょうか」などと声をかけてみるのも良いでしょう。この場合、あらかじめご家族は施設へ見学する可能性を伝えておき、準備と対応を依頼しておくことが大切です。

通所介護が難しい場合
まず、ケアマネージャーやヘルパーなどに自宅に来ていただき、人間関係を築いていくことを優先する方法があります。「この人が言うのなら行ってみようかな・・・」と参加されることもあります。

ショートステイの定期的に活用
通所介護に患者さんが慣れてきたら、ショートステイを定期的に利用することを考えて見ましょう。ご家族の余裕が増し、さらに良い生活が送れる可能性があります。

⑧どうしても嫌がられる場合
時期を待ちましょう。色々なきっかけでサービスに繋がることもあります。
ご家族がなかなか利用を決断できない場合は、とりあえず一度サービスを利用し、患者さんの様子を見てみましょう。実際に施設の職員さんと患者さんが接する場面を見て、安心できることもあるでしょう。