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第183回 認知症について 〜『徘徊』に対する具体的な対応法〜

のうららかな日がここ数日続いていますね。
政治経済の難しい局面を、ふっと忘れさせてくれるほど、見事な桜並木が病院前にあります。
患者さんが桜並木の下を散歩される姿を見て、少しでも和んでいただけたらな、と思う今日この頃です。


さて今回は、『徘徊』への対応法についてお伝えします。


まず、外へ出たがっている方を直接止めるのは逆効果です。

とはいえ、交通事故、帰宅できなくなる危険や、転倒したり、季節によっては脱水・凍死の危険もあることです。まずは以下の対策をとっておきましょう。

服装は明るい色にしましょう。服や靴に反射素材をとりつけ、車のライトで光るようにしておくのも良いでしょう。
服の裏、襟裏、靴の側面に連絡先を書いておいたり、財布や定期入れに連絡先を書いたカードを入れておくことも大切です。
GPS器具を購入し、身につけておいてもらうなどして利用すると安心です。携帯電話にこうした機能がついているものもあるようです。新規購入や機種変更の機会がある時に、販売店へお尋ねしてみるのも良いでしょう。
玄関を開閉すると音が鳴るセンサーはホームセンターで取り付け簡単なものが販売されています。知らない間の外出が防げるでしょう。
近所の交番へ、顔写真と住所氏名を届けたり、徘徊者を発見する取り組みを行う自治体であれば、登録されておく方法もあります。
日頃利用している商店などに事情を話しておくと、ご本人を見かけたときに声をかけてもらったり、ご家族へ連絡してもらえるでしょう。
転びやすい方には、帽子をかぶったり、スリッパやサンダルを避けしっかしりたシューズをはいてもらうことが大切です。
寒い時は、玄関にコートを置いて、何はさておいても出て行くご本人に着てもらってください。

次回は、『徘徊』をしようとするご本人とどう話をするかについて、お伝えします。