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第177回 認知症について〜疾患別対処法⑤-II〜

 ここ数日、関東では思わぬ地域でドカ雪が降り、通行止めやハウス倒壊など災害化している県もあるようです。九州でも積雪による事故が発生しましたが、雪が積もらなかった昨日の唐津も、暴風のためフェリーが出ないなど、天候に左右される1週間だったように思います。ただただ天候の回復を願うばかりです。

 さて今回も、意欲低下の対応法についてお話ししてまいります。今回は中等度以上の意欲低下についてです。軽度の意欲低下からさらに進んで、日課や生活に必要なことさえも、行なう意欲が失われ、生きるエネルギーがだんだん失われていくようにもみえます。

 まずは、生活習慣を維持しましょう。洗面・歯みがき、食事、排せつ、入浴、日帰り介護サービスへの参加など、日課として行なっていた生活習慣を、できるだけ崩さないよう努めましょう。 そして出来たらその都度「すっきりしましたね」などと声をかけ、気持ち良さを再確認していただきましょう。
 身だしなみに気を遣っていただくことも大切です。ひげそり、お化粧など、出来ないことは手伝ってあげて、できるだけ毎日整えてあげてください。デイサービスなどに出かける際、お出かけ服で出かけると、スタッフから「きれいですね」など声をかけてもらいやすくなります。

 断られても、根気強く何度も誘ってみてください。さっき断ったことを忘れて、あっさり応じてくれることもあります。

 ご本人が若い頃にみていたテレビ番組があれば、それを見せてあげるのもこれまでなかった会話を引き出す手がかりになることがあります。

 体調不良なところがなければ、できるだけベッドから起きて日中を過ごしてもらいましょう。散歩も良いものです。車椅子を使い、外気浴を楽しんでみましょう。

 意欲低下から趣味をやめがちですが、それでは活動の範囲が狭まってしまいます。どこが難しくてやめてしまうのか、つまずきのポイントをぜひ探して、介助しながら続けていただくか、または似たもので代用するようにしてあげましょう。